「ベストナイン賞」発表──今シーズンを彩ったトップ選手たちと注目ポイントを徹底解説

「ベストナイン賞」とは

日本野球機構(NPB)が毎シーズンの成績を基に、各ポジションごとに“最も活躍した選手”を選出する表彰制度が「ベストナイン賞」です。 投手・捕手・一塁・二塁・三塁・遊撃・外野手 ×3名、さらにパ・リーグでは指名打者(DH)も対象となり、リーグごとに多彩な選手たちが表彰されます。

選考は、プロ野球担当記者による投票によって行われ、データ成績だけでなく、シーズンを通じた安定度やチームへの貢献、試合での存在感なども考慮されるのが特徴です。


2025年:ベストナイン受賞選手一覧

2025年11月25日、セ・リーグ/パ・リーグのベストナイン受賞者が発表されました。

セントラル・リーグ(セ・リーグ)

ポジション選出選手
投手村上頌樹(阪神) 初受賞 
捕手坂本誠志郎(阪神) 初受賞 
一塁手大山悠輔(阪神) 2回目受賞 
二塁手中野拓夢(阪神) 初受賞(過去は遊撃手で受賞経験あり)
三塁手佐藤輝明(阪神) 初受賞 
遊撃手泉口友汰(巨人) 初受賞 
外野手(3人)森下翔太(阪神)、近本光司(阪神)、岡林勇希(中日) 

※セ・リーグは各ポジション9名(外野手3人含む)が選出。

パシフィック・リーグ(パ・リーグ)

パ・リーグの受賞者については以下のとおりです(DH部門含む) 

ポジション選出選手
投手モイネロ(福岡ソフトバンク) 初受賞 
捕手若月健矢(オリックス) 初受賞 
二塁手牧原大成(福岡ソフトバンク) 初受賞 
外野手柳町達(福岡ソフトバンク)、他2名(各チーム)選出 
指名打者(DH)フランミル・レイエス(北海道日本ハム) 選出(満票には1票届かず)

注:外野手・DHを含め、パ・リーグは10名が選出されます。

特に、セ・リーグでは所属球団である阪神タイガースから7選手が選出され、1953年の旧巨人と並ぶリーグ記録タイの最多選出となりました。


今回の特徴と注目ポイント

阪神タイガースの圧倒的多数選出

セ・リーグでの7選手選出は、チーム力の高さと個人能力の両立を象徴すると言えます。ただし、これはチーム事情・メディア評価・記者投票が絡むため、成績だけでは測れない要素も含まれています。

パ・リーグでのバランスある選出

パでは投手から捕手、内野手、外野手、DHまで幅広く分散。特に先発としての安定感を見せたモイネロ投手の受賞は納得の声が多く、また打撃・守備で安定した活躍を見せた選手たちが選ばれています。 

「投票制」の持つ独特の重み

ベストナインは単なる成績ランキングではなく、記者の“印象”や“価値判断”も反映されるため、“数字だけでは測れない活躍”が報われる可能性があります。たとえば、守備の安定やチームでの影響力などが評価されやすい。 


ベストナインと他賞の違い

よく比較されるのが守備重視の ゴールデングラブ賞 。

  • ベストナイン賞:打撃成績・攻撃力・総合的なシーズン貢献を重視。
  • ゴールデングラブ賞:守備力・守備範囲・送球・守備貢献を重視。

そのため、「打撃で光ったが守備は不安」「守備は素晴らしいが打撃が…」という選手では、両賞で評価が分かれることもあります。 


“ファン目線”で見る、今年のベストナイン

  • チームとして強さとバランスを示した阪神と福岡ソフトバンクの存在感 — 来季も主力選手の動向に注目。
  • 新顔の選出(初受賞選手)の多さ — 若手の台頭、世代交代の可能性。特に投手やキャッチャーなど重要ポジションで。
  • 打撃偏重ではなく、「総合力」「試合での影響力」「安定感」が評価される傾向 — “数字以上の価値”を重視する今の野球観察にも合致。

まとめ

2025年のベストナイン賞は、成績だけでなく「シーズンを通じた安定性」「試合での貢献」「チームへの影響力」も評価対象となり、多彩な選手たちが選出されました。

記者投票という形式ゆえに議論も生まれやすい賞ではありますが、その分「数字以上の価値」が認められるチャンスでもあります。ファンとしては、「成績」だけでなく「投票で示された評価」をもとに、『この選手がこの年は本当に輝いていた』という視点で振り返るのも面白いはずです。

来季に向けては、ベストナインに選ばれた選手の“継続性”、選ばれなかった選手の巻き返し、世代交代、チームの補強などにも注目していきたいところです。